俺様と奏でるハーモニー



「それって、五十嵐先生の方が今まで空気読めてなかったんじゃないですか?」


そりゃあ、外でも『先生』って呼び合うのには抵抗を感じるわよ、私も。


でも、校内ならとりあえず『先生』つけとかなきゃならないでしょう?


「だ~か~ら~! 俺の事も『五十嵐さん』もしくは『修平さん』だ!」


はあああぁ?



「これからもし、勤務時間外に『先生』つけて呼んだら、デコピンだからな!」


……なにそれ。


「わかったら、返事!」


「……はい」


「じゃ、早速打ち合わせな。あと1ヶ月しかないから、もう合わせないとやばいぞ」


「そうですね」


「吹奏楽の生徒、まだ残ってんだろ? そいつら帰したらキーボード持って俺んちに来い」

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