俺様と奏でるハーモニー


「そうなのよ、芹沢先生。

実績命で困ったところもある人だけど、実はそれとな~く、くっつきそうな2人の糸を引いてるっていうお茶目なところもあるわ。

奥様も同僚だったのよ。

だから、私と同様、職場恋愛には理解のある方なの。

……生徒に手を出されるより、よっぽどましだ、と思ってる面もあるけどね」



それは知らなかったわ。


確かに、校長先生に余興を頼まれなかったら、こうならなかったもの。


きっかけを作ったのが校長先生であることは確か。


その校長先生に証人をお願いして、ますます心象を良くしておこうと考えるあたり、やっぱり修さんは策士だわ。



婚姻届を書き終わった私達は、それぞれの仕事に戻った。


勤務時間が過ぎても、山ほど残る私達の仕事。


修さんと私は部活へ、城田先生は備品のチェックへ。


私の部活が終わり次第、修さんが校長先生を連れて音楽室へ来ることになったの。

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