俺様と奏でるハーモニー
「そんな訳で、自分の娘の結婚式に、利用してやろうと思われたんだな、俺達。
あのさ、職場全体からの出し物が何か聞いたか?」
「いえ、何も。発起人みんなで決めるんじゃないんですか?」
「それも校長からの指示で、本間先生と校長の娘の『愛の軌跡』のスライド上映だって」
……いつものように、歌ったり踊ったりはさせない訳ね。
ま、うちの教員、確かにそんなに上手じゃないから。
「とことん見栄っ張りだよな、うちの校長。
だから俺達も真面目にやっとかないと、由奈なんて来年度どこに飛ばされるかわかんないぞ!」
「げっ!! それだけは勘弁してくださいよ! せめてトイレは水洗の地域に留まりたいんですから!!」
「今後の練習しだいだな」
修さんがにやっと笑って、私を見た。