俺様と奏でるハーモニー


次の日。


よりによって、こいつと机が隣同士なのよね、副担だから。


「おはようございます」


仕方なく挨拶したわよ。

にっこり笑って。


「おはようございます。昨日はお手伝い、ありがとうございました」


五十嵐先生も爽やかに笑ってる。


うん、顔と頭がいいだけに、性格が何とも惜しいわ。


「私の顔に何かついていましたか?」


「い、いえ!!」


「そうですか、なら、良かった」


にっこり微笑みながら、五十嵐先生は私にしか聞こえない小さな、だけどドスの効いた声で


『俺を見る暇があるなら仕事しろ』


と、囁いた……。


< 9 / 215 >

この作品をシェア

pagetop