愛図~言葉なんていらない~
降り注ぐ優しい温もりに、あたしはゆっくり目を閉じる。
いつの間にか、彼の膝に向かい合わせに座っていて。
ぎゅって抱きしめてくれる。
夏の暑さなんて感じない。
感じるのは、優しい彼の温もりのみ。
次第に激しくなるキスに精一杯応える。
ゆっくり唇が離れ、またおでこをくっつける。
「あれから1年か…」
「東條くん?」
「あのときは、俺に興味なかったろ?」
「へ?」
「俺必死だった」
ポツリポツリと呟き始めた。
私はまっすぐ彼を見つめる。
真っ赤な顔が見れるなんて…なかなかないもん。