意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜
私は慌てて掛け布団を胸の上まで引き寄せた。

「具合はどう?」

「あ、はい。熱も下がったし、明日は学校へ行けると思います」

「それは良かった。勉強してたのか?」

「あ、はい」

「偉いなあ。はい、これ」

先輩は私の鞄を持っていた。

「ありがとうございます。わざわざ、そのために?」

「あと、聞きたい事もあったんで…」

「何ですか?」

「アイス買って来たから、食べながら話そう?」

先輩がビニール袋から出してくれたのは、ストロベリーアイスクリームだった。

「あ、すみません」

「イチゴ、好きだろ?」

「なんで知ってるんですか?」

「この間、イチゴのパフェを幸せそうに食ってたろ?」

パーラーでの事だ。『幸せそう』って、私はどんな顔をしてたんだろう。
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