《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
 (映像)

 いきなり、トモコが映し出された。
 
 そして、こう述べた。

「美陽のお父さんと、私は幼馴染。

それと、あの工場はもともと私の父が経営していた。

地域の中では、相当のお金持ちだった。

それに、才能に恵まれていた。

私は、何不自由なく過ごせた。」

 トモコが声を詰まらせた。


「受験前、工場が突然潰れた。

それに、お父さんが夜逃げした。

何とか、学区の中では一番頭のいい
「清覧(せいらん)高校」に受かった。

ただ、受験後それらが原因でいじめに遭った。

政樹(美陽の父)も、いじめに加わった。」





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