おないどし。
新鮮?でもやっぱり子供かも…
社会人になって8年目。何度目の派遣先になるんだろう…。就職氷河期と呼ばれる時代に短大を卒業したユリナは正社員として入社する機会に恵まれず、オフィスへの派遣社員として働きながら自分なりにキャリアを積む道を選んだ。世間はこんな私の生き方をとやかく言う人達もいるけど…私は今までの働くスタイルに経験してきた仕事にプライドを持ってる。
そして今、生温いウーロン茶の入ったグラスを片手にぼんやりと古びた天井を眺めるこの状況は…何度目かなんて思い出せないほどの歓迎会。そして何度味わっても慣れることのない、4月特有の微妙な距離感のある人間関係の中での、退屈で苦痛な一時…口を開けば「早く帰りたいな」って言葉が素直に出てきそう。
< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop