CALL =フィヨルド=
いまだ動こうとしない女の子。

左右にハサミを構えるスコルピー。



そして、スコルピーのハサミが女の子の両側から迫りくる!



「『ボムシー…




すると突然、スコルピーの周囲にワイヤーが張られ、全身に巻き付けた。


「!?」

振り向いてなにかをしようかとしていた女の子は、突然の事態に驚く。


「よっ!」

砂埃を立ち上げ、スコルピーの顔面の目の前へとジャンプしたフィヨルド。

ディオブレードを大きく振りかぶり、横一線へと薙ぎ払った!


「でやっ!」

スコルピーの頭殻部と胴体の間、殻の隙間にある柔らかい関節のところを正確に斬った。

頭だけが後ろに吹き飛び、全身はパンツァーにより押し潰された。

白いパサパサした身、緑色の血液、バラバラになった殻が飛びちった。


ワイヤーを足場にして、再度ジャンプして女の子の前に飛び降りた。


「ふう。大丈夫?」


「………、あなたたち、どこの部隊?任務の邪魔しないでくれない?」


マントのフードを取ると、長いクリーム色の髪の、年上の女性が姿を現した。


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