死霊むせび泣く声
た。


 俺はパニックになりそうなのを抑え込みながら、血の水を残らず流してしまう。


 そう、ものの数分は掛かっただろうか……?


 そして水が無色透明になると、俺は歯磨きを終え、モーニングコーヒーをカップ一杯淹れる。


 アイスで、ゴロゴロと氷を浮かべた。


 口を付けると、苦み走る。


 だがサラリーマンにとって、朝一のコーヒーはエスプレッソがちょうどいいのだ。


 絶好の起爆剤として。


 俺はその日、出勤準備を整え、会社に通勤した。


 いつもと変わらないような感じで。


 夏空がやけに蒸し暑いのを感じ取りながら、俺は社へと向かう。


 夜寝苦しく、疲れが溜まっているのを体感しつつ……。


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