甘い甘い恋


聞くと雷哉は俯く。

「…あいつだけはホントに特別なんだ…お前じゃ手に入れられない者も簡単に手にできるくらい…。」

雷哉の表情は青ざめていく。

まるで瑠衣は怪物だと言っているかのように…。

「…訳がわかんないよ…普通だったらこの歳で婚約者何ていないじゃん…何で特別なの…?」

あたしの頬に一筋の涙が流れる。

「…泣くなって…余計話づらい…」

雷哉はあたしの涙を人差し指で救い取った。

「…泣かないから教えて…」

雷哉に言うと俯きながら精一杯の深呼吸をした。

「あのな…俺らは…」

がたんっ!

話始めた瞬間目の前に瑠衣が息を切らして現れた。

「…雷…哉…僕が…話します…」

所々切れて瑠衣は話し出した。
< 31 / 100 >

この作品をシェア

pagetop