甘い甘い恋

公園


ふとケータイが鳴っていることに気がついた。

“雷哉”

とディスプレイには表示されていた。

今は電話に出たくない気持ちだったけど

雷哉は何かと心配してくれたから電話に出た。

「もしもし」

気持ちを冷静に整え言った。

《…元気か…??》

電話から聞こえてくる声はいつもと少し違う優しい声だった。

「…さっきまで一緒にいたじゃん」

あたしがそういうと電話ごしから笑い声が聞こえた。

《…だな。今から会って話せないか??》

雷哉があたしに言う。

今会ったらまたあたしは雷哉に抱き着いて泣き続けそうだった。

「…あたしまた泣いちゃうよ??」

《構わねぇよ。》

雷哉はそう言った。

《じゃあアパート近くの三角公園で。じゃな。》

ぷちっ。

一方的に切られた電話。

あたしはケータイをかばんに入れ服をジャージに変えた。

こんな格好雷哉幻滅するかな…笑

とか思った。

あたしはビーサンを履き外に出た。
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