夜空に恋するわたしたち ~素直になれたら~
「はぁー 、マジかよぉ。 なんかウザくねぇ?」


わたしは、少し驚いたがすぐに納得できた。


実聡の親がどこかよそよそしいというか、関わりを持ちたくないように見えたのそういうことだったのか。


べつに大人に「バカ」だとか「悪影響」だとか言われるのには、慣れている。


だから、ショックとかよりも『ウザい』っていう気持ちの方がすぐに出る。


大人になんて言われようがどうでもいい。

これがわたしなんだ。


感情なんて……いらない。



「まっ、実聡本人もウチは、好きじゃないし、どーでもいいっかさ~」



中身が無くなったジュースの入れ物をグシャっ潰し、近くにあったゴミ箱にガコンと投げ入れるアキナ。



「あぁ~、なんか実聡ウザくなってきた。
今度からシカトしよゼー」

「賛成ぃ~」


アキナは楽しそうに手をあげる。





わたしたちの友情なんてこんなモン。


自分にとって『利用価値』がなくったら切り捨てるだけ……


人間なんて所詮そんなモンでしかないんだ。

醜い生き物……



大ッキライ。





それでもわたしは、こんな生活に満足してる。



利用する される

人間なんてこの二種類しかない。

自分が楽しく生きていくには、『する』側になればいいだけの話し。



そして、わたし『する』側にいる。


だから、楽しいの…

周りはみんなバカばかり…







―― わたしは、ずっとこれが『楽しい』ってずっと言い聞かせてきたんだ。



それしか自分を飾る方法を知らなかったんだ……


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