人魚と海賊の恋物語 ～恋歌～

「ごめんなっ？
んなこと聞いて…」

ふるふるっ

と、ルカは首を振る。


（…んと、どうすっかなぁー…）
「あっ、オレはユウリ！宜しく」


（ユウリ…）


見た目は、ルカとそんなに変わらないぐらいに見えた。
髪は赤茶色で、目は青く、どちらかと言うと、女の子に人気がありそうな顔立ちだった。


「えっと…名前！
口パクで言ってみ？」

ユウリにそう言われ、
自分の名前を言い始める。

（ルカっ）

「ルナ？」

（違うっ！…ル、カ）

「…リカ？」

ルカはもう一度、話す。

「…ルカ？」


コクンっ
と、ルカは頷く。


「ルカかっ！…ルカは、どっから来たの？」

ユウリは、もう一度聞いてみる。

すると、ルカはー…
海を指す…

「えっ？」


海…？