W☆
面接
『副島 昭子』

『28歳』

『S商業高校 卒業』


そんな平凡なプロフィールを再確認した私は、その履歴書を手にあのコンビニを訪れた。

でもまるで現実味がない。


あの夜、何も考えずに面接を申し込んだものの、これからどうしたいかなんてはっきりとした予定なんてなかったし、もし働くとなれば昼と夜と、なかなかハードスケジュールになってしまいそうだ。

そう考えると、私は少々テンションが下がった。

それならそれで、面接をキャンセルすることもできたのだけど…なぜかそれはしなかった。

それがどうしてなのか、自分でも不思議で仕方ない。

ただ、あの夜の直感めいた行動に何か期待していたのかもしれない…突然行き詰まった生活を変えるような何かを。
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