Romance Cutter ―初恋の傷請け負い人 Snow Again―
それによって出来た二人の地面の影は、離れて座っている二人とは対照的に、クロスする様に、もっと言えば、影だけ見れば、あたかも二人が寄り添っているかの様に見える。
「…さっきは助けてくれてありがとう。ねえ、ところであなたは名前は何て言うの?…あっ、ちなみに私の名前は、岡山未恋。実は、昨日とは格好が違うけれど、昨日、あなたを枕代わりにして寝ちゃってた女の子。昨日はごめんね。」
「…夕霧ケイ。」
「ケイ君、か。ねえケイ君。あなたは、この影祭りに、とある恋伝説があるのを知ってる?」
未恋は、地面に映る二人の影を見つめながら、今日の夕方、華子に浴衣の着付けをしてもらいながら聞かされた、その恋伝説を語り始めた。


-その昔、この地方を治めるとある朝廷に仕える大臣がいて、その大臣は、風流な事が大好きだったの。影絵の趣向を思いついたのもこの大臣と言う事で、満月の夜には必ず、この影絵の会が開かれたそうよ。
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