紙ヒコ―キ



「…俺、お前が好きだ。」





……!!!!!





顔をパッと上げて、葵を見つめる。





言葉にならなかった。





葵の言ってる事が、理解出来ない。





「な、何言ってんの!!?」





頭の中がパニックになっている。





「本当は…もう誰かを好きになるつもりはなかった。でも…俺、お前の事好きだ。いつの間にか、好きになってた。」





葵が、あたしの事…好き?





葵の言った“好き”は、本当にあたしへの言葉?





……どうして?彼女は?





「アイツは、過去の大切なヤツだ。…でも、今俺が守りたいと思うのは、お前なんだ。」





あたしの考えてることが分かったのか、葵がそう言った。





「…ほ、ほんと?」





「……あぁ。」









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