紙ヒコ―キ




あたしはその日、部屋の窓から空を見ていた。





青の絵の具で描かれたような空を、じっと見ていた…ら。





風に乗って、白い何かが、ひらひらと飛んできたんだ。





それに視線を向けてたら、あたしの家の庭に落ちていった。





気になったから慌てて、落ちていった庭に走った。





落ちてあったのは……




真っ白で、綺麗に折られていた『紙ヒコ―キ』。



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