空き瓶ロマンス



これとは対照的に、

私は一度だけ死んだ人間の役を演じた事があった。

コメディ劇とは正反対の、シリアスホラー。
 
着飾り椅子に座った私は少女役で、

彼女に男がしきりに話しかける。

楽しそうに頬を撫でながら、あるいは抱き寄せながら。

しかし、いくら愛を口にしようと、少女は動かない。

ただし、男への返事だけは、音響を通じて流される。


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