空き瓶ロマンス
 


――ずきん。



「あの……」


(いいの?いいの?

……だけど仕方ない……それに、メールだけなら……)



葛藤が起こって、でもすぐに答えを導き出した。


「良いです、教えても……アドレス……」



「本当!?」


途端に、オーナーはぱあっと笑った。



私はほっとしたが、
彼女の手にはもう、携帯電話が握られていた。



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