禁断の恋

人に罪を押し付けることしか

できない自分が憎かった。


「俺は結局司にすがりついてんじゃねぇか・・・だっせぇ・・・」


1人で苦笑いしかできなった。


「俺はどこまで、無力なんだ??」


天井を見上げると

視界が滲んだ。


『お兄ちゃん?』


小さい子供の声・・・

幼い子供。

言葉も数少ない子供が

俺に駆け寄った。


「なんだ?ガキ・・・」

『どこか痛いのぉ??』


どこがいてぇのかな。

右腕を握れば

傷口が傷む。

でも何もしなくても

痛むんだよ。


「俺の心が折れそうだ」

『こころぉ??』

「そ、心。ここ。」


心臓の辺りを指差すと


『ママァ!このお兄ちゃん、心が痛いんだってぇ!!』


母親に駆け寄り

俺に心配そうな顔を向ける。











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