禁断の恋

「あぁ~・・・買うなんて言わなきゃよかったわ~っ」

「何よ、それぇっ」

「こーんなに食いしん坊だったとはねぇ~」

「違いますよ~~~っだ」


男女の後ろ姿が見えた。

でも俺はお茶を手に取って

そこまで気には留めなかった。


「家にいんだろ、今頃」

「翔~っレジ・・・行こ??」

「・・・しょーがねぇーな。ったく」

「・・・え??」


は?なんだよ・・・

だるい体を女の声の方へ向ける。


「は??」


なんでいんだよ・・・


「亜美・・・」

「司・・・」


2人の声が被る。


「なんでっ」

「こっちのセリフ。しかもなんで男といるわけ?なんで手なんて繋いでるわけ?」


イライラが積もってゆく。

なんなんだよ・・・

俺が彼氏じゃねぇのかよ・・・

誰だよ、ソイツッ


「亜美、彼氏?」

「・・・え、あ・・・」


なんで、

うん。

って言えない??












< 168 / 265 >

この作品をシェア

pagetop