禁断の恋
君の傷

「なぁー亜美」

「なぁに??」

「今日の夕飯、俺が作ろっか」

「ええ?!」


君は笑う、無邪気に笑うんだ。


「作れないでしょー??朝ごはんしか作ったことないくせにっ」

「あ、バカにすんじゃねー!」


じゃれ合っていても

亜美は時々

切ない顔を見せた。

手を繋ごう

と言っても

必ず否定した。

拒んだ。


「手繋ご?」

「いやでーす」


ほら。

嫌がってる。

俺が嫌い??


「なんで??」

「司は知らなくていいのー」

「は、なんだしそれ」

「まだ言えない」


まだ言えない??


「言ったら司、わたしと一緒にいれなくなる」


俺が知ったらいけないこと??

知ったら亜美と一緒にいれなくなる??

言ってることがよくわかんねぇ。










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