◆ 血と君と二重禁断



「ヒマって~。家帰りなさいよ。どうせ今日も女の子引っかけたんでしょ?」


「まーね。下駄箱で待ち合わせしてる」


「……じゃあヒマじゃないじゃない。なんで来たの」


あたしがそう言うと
唯月はあたしの耳元まで口をもってきて
そっと囁いた








「ヒマっていうのは口実でさ、姉ちゃんに会いたかっただけなんだ」






……可愛いこと言うじゃない。
嘘だって丸わかりだけど。



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