王様とアタシの絶対恋愛制度


じじいの長い話なんて聞いてられるか…


俺は逃げるように部屋から出ると


隣の監視塔に向かった


「ずっさん、国民の様子は?」


「あ!坊っちゃん
今日も何も問題は起こってないようですよ」


監視塔では衛星から入ってくる情報で全国民の監視を行っている


全国民の監視を行うのだからこの一室は屋敷の中でもかなりの広さと使用人の人数を誇る。


暇になるとここに来て国民の様子を見るのが俺の日課になっていた。



ここでは色んな人のいろんな人生が見える。



それが面白かった。



「ふぅーん…」


液晶に映し出される映像を慣れた手つきで操作し適当に眺める…


「何か面白いことはないもんかね。」


そういって画面を変更した時だった



「どうしたんです?
楽しそうな顔して」


口元が相当緩んでいたのかずっさんはそう言うと作業している手を止めた。


俺はその画面をしばらく見つめた。



「まあね~」



俺はニヤリと微笑んで、早足で部屋を出た




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