さよならLetter

ボクの返答がそんなに面白いのかルウコは声を出して笑っている。


「ルウコって積極的だけど、変な事聞くけど初めてじゃないの?」


『初めてよ。当たり前でしょ?だって彼氏ってソウちゃんが初めてだもん』


「だったら、もっと慎重に考えてもいいんじゃない?」



何だか、ボクの方が初体験をする女の子みたいな感じだ。

そりゃ、ボクだって健全な高校男子なので彼女とそういう事をしたいとは普通に思います。

って誰に対して敬語なのかわからないけど、ルウコにそういう事をしていいものか?と聞かれれば「うーん」と考えてしまう。

何が病気に影響するかわからないし、それに心のどこかではまだ「あの柏木さん」とボク自身も思っているのかもしれない。




『逆に聞くけどソウちゃんって初めて?』


ルウコがちょっと真面目な感じで聞いてきたから一瞬返答に困ってしまった。

初めてなワケないだろ!!ってのが本音だけど、言っていいんだろうか?


「いやぁ・・・うーん、どうかな?」


『何それ。隠さなくていいよ、別に。彼女いた事あるんだし当たり前よね』


そうは言ってるけど、ルウコの声は不機嫌になった。


「そんな不機嫌になられても・・・、これはさっきルウコが言ってた自然の流れってヤツなわけだしさ」


何でボクが過去の事で言い訳をしなきゃいけないのかちょっとよくわからなくなった。


『女の子は誰でも彼氏の1番でありたいの!わかってるけど気に入らないのは事実だもん』


「あ、そうなの?何だかわからんけど、すいません」


見えないのについ頭を下げてしまった。
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