かきごおり
いちご味
長いようで短かった6年間を卒業し、私は中学生になった。
毎日ランドセルを背負って歩いていた道を今は制服で歩いている。
少しぶかぶかな制服。
いかにも“入学したて”そんな感じがする。
私の名前は、佳和月 沙依(カワツキ サエ)。
どこにでもいる平凡な中学生。飛び抜けて可愛いわけでもなく、普通の女の子。
友達もいるし、先輩とも仲がいい。まぁでも、クラスではうるさい方かな?

でも今日は気分が憂鬱な日。

理科があるから・・・・・・。

理科は一番嫌い。
先生は怖いし・・・急に指してくるし・・・・
わかんなかったら怒られるし・・。

「あーあぁ・・理科さえなきゃなぁ・・」

「なーに一人で喋ってんのよ!」

この子は私の友達、村井 純玲(ムライ スミレ)。
小学校からの友達。

「えー・・理科嫌じゃないの?」

「嫌にきまってんじゃん。あたしばっかり指すんだもん・・。」

純玲は理科の教師に好かれている。
副学級委員だって事もあるからかもしれないけれど・・。



そんなくだらないことを話していると、学校に着いた。
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