幼なじみは俺様王子。




あたしはルームウェアを脱ぎ、お気に入りのワンピースを身にまとって


煌々と照る夏の外に


カラダを放った。


家から約10分歩いたところにそのカフェはある。


あたしとあーちゃんのお気に入りのお店だ。


あたしはそのカフェに入ってオレンジラテを注文した。


「穂香っ!」


ジュースを持ちながら席を探していたら、窓際の席に座るあーちゃんがあたしに声をかけた。


「あーちゃんっ!」


あたしはあーちゃんの向かい側に腰掛ける。


「突然呼び出したりなんかして、ごめんね?」


「そんなの大丈夫だよ。何かあったの?」


すると、あーちゃんは申し訳なさそうに瞼を伏せて


「ずっと穂香に話さなきゃなって思ってたことなんだ」


淡々と話し始めた。


「あたしね、好きな人がいるの」


「……えぇえええっ!?」


思わず叫んでしまったあたし。


だ、だってあーちゃんが恋なんてっ。


地球が180度回転してもありえないって思ってたから。


「あ、ああ相手は?」


あたしが一番気になったこと。


相手は一体誰なんだろう……?


全く検討がつかない。





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