幸せのQuintet
いきなり城戸くんに後ろから呼ばれたから変な返事が出た。
「…いよいよだな」
城戸くんが優しく微笑む。
それだけでドキッとする。
「う、うん」
あの日から…私と城戸くんが初めて屋上で出会った日から
この日を目標にしてやってきた。
その成果を発揮するんだ。
「俺、すっげー感謝してる」
「えっ?」
感謝って…
「恋美がBONDに入ってくれなかったら、たぶん今日のライブ出来てなかったと思う」