幼なじみ

love life



「涼ーーおはよ」
嬉しそうに駆け寄ってくる優衣は可愛すぎて思わず抱きしめたくなる。
「おはよ。今日は仕事ないの?」
「あたしはないよ!涼は?」
「ないよ」
今日ははお互い仕事がない。





「学校久し振りだね」
そりゃ夏休みだったからな。
優衣の天然発言もなんか久し振り...
「夏休み、充実してたな」
「モデル始めたしね♪」
そりゃ優衣はやばいほどかわいいいからな。





教室のドアを開けたとたん人に囲まれた。
「夏休みにデビューしたユイと涼って二人だよね?!」
「「うん...」」
「きゃーーーー!サインちょうだい!」
「写真撮らせてーー!!」
「「写真はだめなんだ...ごめんね?」」
奇麗にはもる二人の声。






「二人って付き合ってるの?!」
何て言えばいいんだろう...
酒井さんにも確認とってないし。
「幼なじみだよ」
俺はにっこり作り笑い。
優衣は下を向いててわからない。
でもたぶん仕事の都合ってわかってくれたはずだから作り笑い...




「ユイちゃん...?!」
優衣は教室を飛び出した。
何人かの男子が追いかけようとする。
「ごめん。おれに行かせて?」
「「お、おぉ!」」
こういうとき、俺が優衣を好きって有名でよかったと思う。




「優衣!!待てよ!」
「こないっ...で!」
泣き顔があまりにきれいで一瞬時が止まる。
「優衣...なんで泣くんだよ?」
「なんで...幼なじみなの!?あたしたち付き合ってるでしょ?」
泣きながら必死に訴える優衣に、選択を間違ったと後悔。
「ごめん優衣。でも事務所にokもらってないし。ユイと涼の立場もあるんだよ」




大きく目を見開く優衣。
「あたし...そんなこと考えてなかった。ごめん涼!」
涙を流す優衣の目に手を当てる。
「いいよ。優衣ならなんだって許せる」
これはほんとに思ってるんだ。
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