幼なじみ

余裕の笑み



「優衣、ちょっと来てー」
クラス番長リオの声だ。
「今は無理」
こんなきついことを言っているようだけど、あくまでもこれは天然なのである。


「こいって言ってんだよ‼‼」
「いったいなぁ‼」
優衣は天然だけど、言いたいことははっきり言うし自分の意思ははっきりしている。


「話あるから、こい」
「わかったから」
優衣は渋々リオについていった。


「優衣、大丈夫?」
千夏も心配そうだ。
「へーき♪」
優衣のいつもの笑顔に安心する。


「優衣‼」
「涼、あとにして?」
リオが上目づかいで俺をみる。
「全然可愛くねー。優衣、どこ行くの?」



「いや、トイレ」
優衣の目が少し泳ぐ。
「俺もいこっかなー」
「涼...待って。後で話すから」
「おい優衣‼早くしろよ!」



リオが大声で叫ぶ。
「うるさい。早くつれていけよ」
普段の優衣からは考えられないことばづかい。




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