好きすぎた、たぶん。



だけど


彼女はいつも


純粋にNUTSが


好きだと言う




純粋に


音楽が好きだと言う




言葉にしなくても


自然と


伝わってくるものが


あった




それがまた


ムカつきもしたけど


どこか懐かしかった




昔の俺を


見てるようで


純粋に


夢をみてた頃の俺を


見てるようで




彼女といれば


また俺も


あの頃みたいに


純粋に


音楽が好きだと


思えるような気がした




それに何よりも


彼女は


こんな俺の作る曲を


好きだと言う




たぶん


そんな彼女の声を


聞いていたかった




そんな


意味のわからない


理由が


頭をよぎった




俺は


彼女の言葉を


自信に


変えたかったのかも


しれない




俺は


昔の自分に


会えるかもしれない


そんな不確かな糸口に


すがって


いたかったのかも


しれない




だからたぶん


同じように


言ってくれる人だったら


誰でもよかった




たぶん





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