好きすぎた、たぶん。
翌日、会社に持ってって完成した曲を聴いてもらった。
「俺はこんなこと言える立場じゃないかもしれないけど、でも、俺はこの曲でいきたいです。俺はこの曲だと思ってます。」
「・・・そうか。」
「お願いします。」
頭を下げた。
こんなことしたことない。
これを歌わせてくださいなんて、お願いしたことない。
でも、俺はこの曲を歌いたかった。
この曲をみんなと演奏したい。
この曲を聴いてほしい。
頭を下げるほどに、俺の決心は強かった。
「・・・わかった。これでいこう。」
「え・・・本当ですか?」
「お前がそこまでこれに自信あるなら、これでいこう。いい曲だ。」
「ありがとうございます・・・!!」
涙もろくなってんのかもしれない。
実際に泣きはしないけど、泣きたいほどに嬉しかった。