好きすぎた、たぶん。


翌日、会社に持ってって完成した曲を聴いてもらった。



「俺はこんなこと言える立場じゃないかもしれないけど、でも、俺はこの曲でいきたいです。俺はこの曲だと思ってます。」


「・・・そうか。」


「お願いします。」



頭を下げた。



こんなことしたことない。



これを歌わせてくださいなんて、お願いしたことない。



でも、俺はこの曲を歌いたかった。



この曲をみんなと演奏したい。



この曲を聴いてほしい。



頭を下げるほどに、俺の決心は強かった。



「・・・わかった。これでいこう。」


「え・・・本当ですか?」


「お前がそこまでこれに自信あるなら、これでいこう。いい曲だ。」


「ありがとうございます・・・!!」



涙もろくなってんのかもしれない。



実際に泣きはしないけど、泣きたいほどに嬉しかった。



< 345 / 880 >

この作品をシェア

pagetop