好きすぎた、たぶん。


こいつ、そんなやべぇのかな。



確かにやばいみたいなことは言ってたけど・・・



こんなに泣いてすがるほど?



・・・前はこんなんじゃなかったのにな。



俺らの方が咲の人気に比べれば全然で。



「・・・わかったから、離せよ。」


「え、書いてくれるの?」


「そうじゃない。もうちょっとだけ考えてやるよってことでわかったっつったの。仕事するとは言ってねぇ。」


「・・・・・・」


「考えても変わんねぇと思うけど、そこまで頼むならもう少しだけ考えるよ。」


「・・・わかった・・・」


「だからもう帰れって。」



別に咲と仕事しようかなって少し思ったわけではない。



一応一度でも付き合ってた女への情けも、あるかもしれない。



自分が今の咲みたいになったら・・・って思ったのもある。



それより何より、めんどくさかったってのもある。



でも、仕事する気なんて起きてくんのかな、俺。



・・・無理そー・・・



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