好きすぎた、たぶん。
「いらっしゃいませ。」
高校生くらいの若い女の子が、そう言った。
へぇ、高校生もこの時間まだバイトしてんだ。
・・・って、今日まだ22時前じゃん。
「では、500円のお返しになり・・・」
代金を払ってお釣りをもらおうとすると、そのバイトちゃんの声が不自然なところで止まった。
ん?
バイトちゃんを見ると、口が開いたまま俺の顔を見て止まっていた。
あ、バレた。
「・・・あ、あの・・・」
「はい。」
「・・・NUTCRACKERの・・・KAIさん・・・ですよね・・・?」
「あぁ、はい。」