好きすぎた、たぶん。
あの子がNUTSのファンなのか、俺のファンなのかわかんないけど、ってかどっちでもいいけど、たぶんきっとこんなんだと思ってないだろうな。
たぶんじゃないか、絶対思ってないよ。
バイトちゃんの目に俺がどう映ったのか知んねぇけど、ってかあの子が俺の、もしくは俺らのどこを好きだと言ったのかも俺にはわからないけど、でも絶対バイトちゃんが思い描いてる俺ではない。
だってさ、目の前に現れた自分の好きな芸能人がさ、その日の朝まで彼女でもねぇ女とセックスして、その女の部屋から仕事行って、受けた取材に不満があって、自分の才能のなさに落ち込んで、そんで煙草を買ったコンビニの後帰った家の冷蔵庫には酒しかなくて、あきれるくらいの虚しさ。
そんな1日を送った奴だとは、絶対思ってない。
思ってなくていいけどさ。
でも俺はどう頑張っても、世間の人がイメージする俺にはなれない。
そんな俺はどこにもいない。
もう、どうしようもない。
俺は、KAIと俺のどうしようもない差に、ついていけない。