甘い声で囁いて
高校に入ってから友達になった美羽ちゃんは
あたしのゲーム好きを知っている唯一の友達。
「そうなの!!響くん、遂に言ってくれたの!!あたしの事好きだって!!」
美羽ちゃんの口から“響くん”の名前を聞いて
一気にテンションが上がる。
だって美羽ちゃんだけなんだもの、あたしが恋バナ出来る相手は。
「でもさ、“響くん”はゲームのキャラなんだよ?人間じゃないんだよ?」
「分かってるもん。それでも!!」
クラスのどの男の子よりも先生よりも
あたしにとっては“響くん”がいいのであって。