夢風船
「はやく起きなさーーーい!!!!」
ドンっ!! ・・・・・。

朝からうるさいお母さんの声が響く。でもこれにはもうなれたなぁ。
私、伊藤雪舞。『雪が舞う』と書いて『ゆま』。今日から高校1年生。
なのにどーーしても1人で起きるかことができない。
「だっさ。ふつーは起きれるでしょ?」
あきれたように言ってる、私のお姉ちゃん。
「仕方ないでしょ??そんなお姉ちゃんだって、お母さんにおこされたんじゃないの?」
「はぁ?バカにしないで。私は大人よ?アンタといっしょにしないで。」
「別にそこまで・・・・「あーーーもう時間。こんなに遅れたのアンタのせいだから!」
バタン!!

はぁ。。。お姉ちゃん、口悪っっっ!!!その上、自己チューだし、人の話聞かないし、
自分勝手だし、自己チューの中の自己チューだし・・・。
でも私のあこがれでもある。正直、お姉ちゃんに勝てるとこって言ったら・・・
バカなところとか、おなかのお肉の量とか・・・(泣)悲しい。

「ハイハイ。なに変な妄想してるかしらないけど、遅刻するよ?
 今日入学式でしょ?」
「あっ!!うわぁ~時間ない!!お姉ちゃんのせいだ!!」
「うるさーい。はやくしなさい!!!」
ううっ・・・。お母さんには頭が上がらない。あのお姉ちゃんでも。
もともと私のお父さんは仕事の関係で、海外をとびまわっている。それで、今まで
ずっとお母さんが家族を支えてくれた。私の大切な人。
・・・・ってこんなこと考えてる場合じゃない!
いそいで支度をして家を出た。
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