洒落にならない怖い話
見覚えのある顔
生霊のお話でも。


オカルト大好きS君。


実は俺と一緒にバンド活動をしていて、校内ではそこそこの人気者でした。


俺はギターを、Sはベースを担当していて、学園祭では夜祭などに呼ばれるくらいでした。


いえ、自慢話をしにきたわけではないのです。


当時、学園祭の直後になると、知らない女の子から「友達になってください」というのが多々ありました。


当然俺たちも悪い気はしませんから、いいよいいよと連絡先を交換しました。


学園祭から一月くらいだったか、バンドのメンバー4人に対して、女の子4人組が友達になってくれ、と言ってきたんです。


もちろん快くOKして、後日カラオケにみんなで遊びに行きました。


不謹慎な話なんですが、その時Sだけは彼女がいたんです。


で、女の子も女の子で、4人のうち3人がS狙い。


そして、その相談役はSと一番仲の良かった俺に回ってくるわけで…


損な役回りです。


でも結局Sは彼女と別れる事もなく、浮気する事もなく、何事もなく終わったかのように見えました…。
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