不思議の国のお伽噺。





いっそう強く抱きしめる手。



私の涙は、強くあふれ出た。






「友達…か…」



「ぐすっ…え?」



「…なんでもないよ。


俺は、アリスが戻ってきてくれたことが、一番嬉しい。


ありがとね」



「ううん…!


わたし、わるいこと、しか、してないよ」




「いいんだよ…、気にしてない


俺はアリスが…」




「ぐすん…え?」



「…なんでもないよ。」




もっと、もっと強く、チェシャ猫は私を強く抱きしめた。












「(好きだよ、アリス


友達以上に)」














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