僕は君を追う

学校

気づくともう朝になっていた。

「ん…。学校行かな…」

そう呟いて俺はベッドから降りた。

「翔太ー!起きなさーい!」

下からは母さんの大きな声。

全てが元に戻った。
これが俺の望んでいた生活、ってやつ。

「おはよ、母さん」
「おはよう。香奈枝ちゃん迎えに行くでしょ?」
「あー、うん。一応、ね」

俺は頭をかきながら椅子に座った。

「色々とありがとう、母さん」
「いいえ…って関西弁じゃない!?」
「ん。戻した。香奈枝も戻す言うてたし」
「そうなの。まぁ翔太らしいわ」

そう言われると照れくさい。
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