ハフピスライン
「今のところの調査結果はこの程度です。まだ村外部からの視野でしか言っていませんが、どうでしょうか総括隊隊長ジークラフト、何か質問や意見などあれば聞きたいのですが」

マズイぞ、これは非常にマズイ。ここはオレがカバーしなければ……だけど焦ってたからほとんど話聞いてない。

「……かったるいな。要は現地行って調査すればいいんだろ？」

ジークは首を下ろしたまま言う。一見寝言にも聞こえるが会話がかみ合っているような感じから起きていたのだろうか。

「た、確かにそうではありますが、しかし外見調査も必要です。話をちゃんと聞いていたなら何か少しは何かの役に立てるはずです」

……あ、なんかこの人にはバレてるっぽいぞ。じゃないとわざわざジークに話を振らない。
恐らくほとんど聞いていないだろうからジーク、これは総括隊隊長としては失態になるんじゃないか。

「外見調査は完璧なんだろ？　だったら聞くことなんてないだろ」
「最初から信用していただいてもらえるのは光栄です。ですが、だからと言って話を聞かないのは困ります」

睨みつける調査隊の隊長。
ひょっとしてあんまり仲良くないのかな、と心配する矢先、ジークは悪びれた様子もなく話す。
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