ハフピスライン
「サンキューなジーク。マジで助かる」
「おう、そしたら今日は寝ておけ。魔力の使い過ぎで体きついだろ」
「あぁそうする」

本当にジークの言う通り、オレは今にも意識が飛びそうなくらい状態だった。魔吸石で少しテンションは上がったようだけどムリなようだ。

「じゃ、オレは戻るわ」
「おう、じゃあな」

ジークが部屋を去ったと同時にオレの意識は消えていた。

その刹那、ルーワルフの話すトリアイナを思い出し、変わっていないことを喜んだ。

強くなって、絶対にトリアイナを救う。居場所はあそこではない。今でもエデニアの村……いやお母さんのいる所なんだ。

それがオレの知っているトリアイナだから。
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