【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
俺なりのその言葉に、ヒノエさんは穏やかに顔を緩めた。



「ふん…エラソーなこと言ってんじゃないわよ。さ!今日はなんか奢りなさい。ってか、焼肉よ!」



「うええ!?焼肉ですか?給料日前なのにー…。」



我が儘で、誰よりも強くて、だけど強いからこそ弱いヒノエさん。



そんなヒノエさんが、人間界での任務を済ますまで、残り二人。



俺は、そんなヒノエさんの弱い部分を、少しでもフォロー出来ているのかな?



今回は出来ていなかったとしても、残りの時間は支えられることが出来ますように。



俺は、ヒノエさんの細い背中を見つめ、そんなことを真剣に祈った。
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