依存~愛しいキミの手~
「…圭介にも言われたことある…」


「え?」


「反応がいちいちかわいいって…」


知美の目の色が変わったような気がしたが、優しい笑顔をすぐに向けてくれた。

「あ、番号交換しよ?携帯持ってたよね?」


私が携帯をポケットから取り出して知美に言う。


知美は私の携帯を見て驚いた。


「それ、もしかして圭介にお揃いであげた…!?」


ストラップを指差しながら目を丸くする知美。


ストラップを見て


「あぁ、これ?この前遊んだ時におごってもらったお礼にあげたんだ」


知美はさらに目を丸くしたけれど、すぐに優しい笑顔になった。


??


「そうなんだ…昨日飲みに行った時ストラップつけてたから、珍しくてちょっとその話してたんだ。…そっか、あすかちゃんだったんだ、そっかそっか」


と、知美は1人で何か納得て笑いながら頷いていた。


番号交換していたら、塾の時間が迫っていた。


知美といるとすごい落ち着く。美香といる時とはまた違う安心感。あったかい物に包まれている感じ。


坂の途中の別れ道で


「あ、うちこっちだから。じゃあまた学校でね」


と知美が歩いて行った。
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