依存~愛しいキミの手~
「あ!いた!!」


後ろから美香の声が聞こえてきた。


視線をずらすと、窓に私たちを指差す美香と優が映っている。


「気づいたらお前らいねぇからびっくりしたよ。何、いい雰囲気~?」


優が八重歯をみせながらからかう。


「ばーか、それはお前らだろ。2人の世界入ってるから俺らよけたんじゃん、なぁ?」


私は笑った。


地上に降りてタバコを吸っいながら、夕飯をどこで食べるか相談した。


いくら地元って言っても私ファストフードとかファミレスくらいしか入らないから、案内ができなかった。


「とりあえず、こいつの家の方戻るか」


圭介が私の頭に手を乗せて言う。


「あ、じゃあ途中の関内に色々食べ物屋あるよ」


と、言うことで、次は関内に行くことになった。


バイクで5分程度走ると、ゲームセンターやパチンコ屋などが並ぶ大通りに出る。


その通りから脇に入ると伊勢佐木モール。


レンガのようなタイル敷きの歩道を挟むように、両脇には飲食店や雑貨屋、カラオケ屋やボーリング場、小さな映画館や夜の店が並ぶ商店街。


モールの途中にバイクを止めて、とりあえず歩き始めた。
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