空‐sora-



わたしは、決めたんだ。

学校も、やめて、家を出た。


海の近くのマンションを借りて、そこに住もうって。



親には、猛反対された。
先生にも、友達にも、猛反対された。

でも。ひとりだけ。
わたしをおうえんしてくれた人がいた。
陸だ。

陸は、わたしをおうえんしてくれた。


優くんのお母さんには「気にしなくていいのよ」と言われた。
なぜ。
理由は、優くんの死んだ理由。

わたしへのプレゼントを買いに行ったとき、交通事故で、死んだらしい。

手紙と、写真と、指輪をもらった。
優くんの書いた手紙、何枚ものわたしたちの写真、そして、わたしがほしがっていたピンクの指輪。

< 15 / 23 >

この作品をシェア

pagetop