空‐sora-

外から、蝉の鳴き声がする、この季節。
先週から始まった夏休み。



わたしはひとり、クーラーのきいたリビングで、ソファーに座り、ただ、ボーっとしていた。



~~~~♪


隣に置いていたケータイがいきなりなる。


「はーい、もしもーし」


わたそはすぐに電話に出た。



『あ。俺、あのさ、明後日あたり、海いかない?』

電話の主は、わたしの彼氏、優斗。


「海かー…」

『空がいやならいいよ?』

「……行く」

『んじゃ、明後日の朝、迎えに行くから、ちゃんと準備しておくんだぞ?』

笑いながら言う優くん。

「もー、わたし、そんなにドジじゃないもん」

『はは、冗談、んじゃ、また明後日ね』

「うん、ばいばい」



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