3番目の高度合成数。-年下のキミと-

・決着(前半)




 それからひと月ほど、穏やかに過ごしていた。



 私も資格の勉強を頑張ったし、大志くんもおじさんをもっと説得できるように、学校の勉強も、ITの勉強も頑張っているようだった。



「ふぁぁ」


 マフラーに顔を埋めた大志くんが、珍しく欠伸をしている。

 バイト帰りの大志くんに送ってもらうことも、すっかり定番になっていた。



「寝不足?」


「あー……はい、寝る間際に、なんかダスティン・ホフマンの古い映画がやってて……。つい見ちゃいました」


「そうなんだ」

 思わず笑ってしまう。
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