3番目の高度合成数。-年下のキミと-

「すいません、こんなつまらない話」

 大事な進路の話が、つまらないわけないのに。


「ううん……でも、もう、ちゃんと目標見つけてるんだね」



 私が高二の頃なんて、何にも考えていなかった。

 そのせいで適当な短大にしか入れず、就職に困るはめになったのだ。


 だから、ちゃんと考えてる大志くんを応援したいなと思う。



「目標を持つって凄いことだと思う。簡単にはいかないだろうけど、頑張ってね?」


 今、大志くんの目を見て言えるのはそれくらいだけど。


「はい」


 大志くんは、大きく、しっかり頷いた。
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